ギガミック社のミニ・ボードゲームまとめ

ボードゲーム

こんにちは、わさびです。今回はギガミック社のボードゲームシリーズの解説・まとめです。

フランスのゲーム会社であるギガミック社をご存知でしょうか?コリドールクアルトを発売している会社と言えば知っている方もいるかもしれませんね。僕はこの会社が発売しているボードゲームが好きなのですが、「木製のアブストラクトゲーム」というコンセプトで現在8種類ほどシリーズ化されており、クラシックシリーズと呼ばれています。コリドールやクアルトもそのうちの一つです。

https://www.play-departmentstore.com/fs/castjapan/c/business_game

これらのゲームはそのシンプルなルールと奥深いゲーム性、その独創性を世界から高く評価されており、年間ドイツゲーム大賞をはじめとした数々の国際的な賞を受賞しています。その特徴は「シンプルで奥深いゲーム性のため老若男女が遊ぶことができ、また木製のコンポーネントを使用しインテリアにもなる優れたデザイン性を持つアブストラクトゲーム」である、という点です。アブストラクトゲームとは、チェスや将棋、オセロのようにお互いに隠された情報が無く、運要素もないゲームのことです。正確な手の読み合いができるため、自分の頭の良さを活かしたガチンコ実力勝負になりやすい種類のゲームです。

こうしたゲームを通してものごとや自分の考えを論理的に表現できるようになることが米イエール大学の研究においても立証されており、教科の学習にも良い影響を与えることが分かっています。ビジネスや実生活にも活かせる問題解決力や思考法を磨けるという点で、このシリーズは良質な教材として世界の教育現場でも採用されているそうです。

個人的にもこういうゲームで遊ぶのはとてもいい知的刺激だと思います。また、ボードゲーム好きには賢い人が多いと思いますし、頭の使い方を楽しみながら学べる点で子供の教育にもピッタリだと思います。当たり前だけど、遊びながら学べたら最高ですよね。

この記事では、種類が豊富なのでどれを買えばいいか分からない人や、一つのゲームを遊んでみて面白かったけど次に何を選ぼうか迷っている人たちに向けて、それぞれのゲームの紹介をしていきます。

1.コリドール(QUORIDOR)

考える力がつく論理的な分析力と実行力(プログラミング思考)

プログラミング思考とは、花形職業であるSEやプログラマーが持つ論理的な問題解決力に加え、素材を組み合わせればどんな新しい展開(未来)ができるかを思い描くスキル。日常の生活や勉学に置いても、課題や問題をグルーピングし、ある程度のパターン化・モデル化することで展開予測を筋立てていき、論理的に解決していく。相手の防御フェンスの残数、ゴールまでのマス目数、左右前後の状況から、次の行動手段とその結果の予測を行っていき、論理的に結果を導こう。

解説

プレイ人数2〜4人。

ルールはシンプルで、自分の手番で駒を好きな方向に1歩動かすか、盤上に板を1枚設置するかのどちらかを選ぶ。板を置くと移動が制限される。また、相手を閉じ込めるなど、絶対にゴールに辿り着けなくなるような板の置き方はできない。端からスタートして、自分の駒を先に反対側に到達させたら勝ち。

シリーズの中で一番最初に出会ったゲームですが、これにどハマりしてしまいました。一番思い入れのあるゲームです。メンサ認定ゲームでもあるので、一番か二番目くらいに知名度があると思います。

画像では4人対戦になっていますが、ゲームバランス的には2人で遊ぶことが基本です。シンプルなルールですが、恐らくプレイを重ねゲームへの理解が進むうちに、板の置き方に対する考え方が大きく変わってくると思います。最初は相手の前に置いて移動を邪魔することしか考えませんが、段々それだけが板の使い方ではないことや、どのタイミングで置くのが一番望ましいかが分かってきて、初めは無限に見えた選択肢が狭まって駆け引きが生まれていくでしょう。どちらが先に本質に気づくのか、プレイヤーがお互い初心者からスタートすると面白いゲームかもしれません。

ミニシリーズも手軽でおすすめですが、クラシックシリーズと比べて板が薄く少しチャチな印象を受けます。また手持ちの板を置くスペースがクラシック版には存在しますが、ミニ版には存在しなかったりするので持ち運びを重視するならミニ版、家に置いて遊びたいだけならクラシック版をおすすめします。

詳しい解説や戦略はこちら。

2.クアルト(QUARTO)

客観的に見るスキルをつけ脳内で瞬時の整理・整頓を行う(クリティカルシンキング)

クリティカル・シンキングとは、学校教育やビジネスで最も重要視されるスキル「批判的思考」。誰でも持っている考え方の(脳の)癖。偏った考え方では、正しい結論に至らず非生産的。生産的な考え方でないと、勉強の苦手意識や、学校の成績の伸び悩み、社会人では仕事の非効率性が。そこで、癖や偏りから離れて直感や前提条件をまず疑う客観的思考を土台にしながら、効率的に正しい結論にたどり着くための論理思考が必要不可欠となっている。

解説

ギガミック社の中ではコリドールと並んで有名なゲームです。これは、相手が置く駒を指定できるところに面白さがある。手広く構えながら、見落としなくプレイする視野の広さが必要になると思う。大体見落としで負けるので本当に悔しい。

ミニシリーズとクラシックシリーズにサイズ以外の差はないので、ミニシリーズで問題ない。

詳しい解説はこちら

3.クアンティック(QUANTIK)

条件整理と可能性の検証を瞬時に行う管理(リスクマネージメント)

リスクを予め組織的に管理することで、危機発生を回避することや危機発生時の損失を極小化するプロセスが、リスク・マネージメント。経営管理手法としての重要性だけでなく、個人の利益や価値を高めるためのスキルとしても重要。日常生活においても勉強やスポーツ、仕事や交友関係の中で様々な意思決定が無意識化で実行されることが多いため、常に複眼的思考でリスク・マネージメントの概念を身につけることが重要。

解説

個人的にかなり好きなゲーム。置いた列、行、エリアに相手に駒を置けなくする制限ルールが面白い。

立体五目並べなどもそうだが、こういうゲームはリーチを潰す行動が次のリーチに繋がるよう配置できると強い。相手の狙いを察して先に手を打つ必要があるが、元々の選択肢自体が少ないため迷うことは少ない

こちらもミニシリーズで問題ない。

4.スクアドロ(SQUADRO)

個々の特性を最大限に活かす戦略(リソースマネージメント)

手元にある資産(人・モノ・金・設備・時間など)を有効に活用し、目的の達成とアプトプット(結果)を最大化するのがリソース・マネージメント。マネージメント(管理)するには、それぞれの資産の特徴や特性を理解し、場面に応じて適切に組み合わせる柔軟な発想と論理的な思考が不可欠。多重的な「場面」をリアルタイムで理解する大局観と素材への深い造詣と判断力の総合的思考力の育成が必要。

個人的な解説

ブロックが可愛い。駒を動かすだけだから他のゲームよりとっつきやすいかも。

ミニシリーズだと駒が少し小さくよくコケるが、クラシックシリーズと大差ない

5.ピロス(PYLOS)

目的を達成するために手段をブレークダウンして考える(工学的思考)

工学的思考法とは、目的を達成するための手段を、さらに小さな目的と手段に分割していく事によって、説明可能な論理的スキルを言う。全ての行動・手段は、偶然ではなく、どう目的に貢献するのかを説明できなくてはならない。情報工学や機械工学など理系分野に限らず、法律立案や社会規範や個人の動機・行動なども、この工学的思考が大切。勉学においても点数を効率的に取れる手段を覚えるのではなく、「なぜそうなるのか?」という本質的理解につながり効果が高いとされる。

個人的な解説

個人的に一番残念なのだが、ミニシリーズでは使用する球が全て外周に並べられず、三個ずつ余ってしまう。クラシックシリーズだと全て入る。この点がいまいちだが、それ以外の差はあまりない。

6.クイキシオ(QUIXO)

直感的に試行錯誤しながら問題の発見的解決をする(ヒューリステックス思考)

ヒューリスティックスとは人間の左脳の働きで、合理的に問題を解決するための思考。将棋でも言われるがプロのように百手も先まで読むのではなく、ある程度の展開を頭に描きながら(空間計算)、直感的に仮説と実験を繰り返し、結論に近づけていくスキルで「発見的解決法」ともいう。どちらにスライドさせるかでどのような影響が出るかを自発的に発見していくクイキシオは、昨今注目を集める主体的に答えに到達する力をつける発見的学習法とも言える。

個人的な解説

まだプレイしたことがない。

7.カワレ

筋書きを立てその仮説の実行と検証から物語を完結させる

ハイポゼシス・シンキングとは、ビジネスや日常生活に活用されているスキルで、迅速な意思決定・問題解決に有効な「仮説」を用いた思考法。変化の激しい時代にはスピードが求められるが、大量な情報による分析では遅い。故に手元の情報と知識をもとに筋書きをたて=「仮説」、実行と検証→修正から効率的に結果をもたらすスキルが求められる。8手のみの実行機会で「仮説」の検証と修正を繰り返し未来(勝利)をつくるプロセスは、問題発見と解決のスピードを飛躍的に高める。

個人的な解説

カワレにはミニ版は存在しないようだ。

どれを買えばいい?

どれも面白いんだけど、ルールも独特だからどれを買えばいいか分からない!って人も多いんじゃないだろうか。自分は最初泊まったゲストハウスにコリドールが置いてあって、皆初心者の状態でゲームをスタートするのが楽しくてギガミック社にハマったが、次のゲームの選び方に困った。

なんか全部名前も似てるし使ってるコマも似てるんだよな〜。ルールは全然違うんだけどね。

コメント

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